青島

九州旅客鉄道 日南線 青島駅 詳細・周辺情報・感想

駅概要

九州旅客鉄道(JR九州)が運営する日南線に位置する青島駅は、宮崎県宮崎市青島に所在する無人駅です。1943年(昭和18年)に開業し、当初は国鉄の駅でした。駅番号は宮崎空港線が開業するまではHY09でしたが、現在はHY09となっています。一日あたりの平均乗車人員は、2022年度で約267人と、比較的利用者の少ない駅と言えます。しかし、その駅の持つ雰囲気や周辺の観光資源から、多くの観光客が訪れる駅でもあります。

青島駅は相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホーム間は構内踏切で結ばれています。駅舎は1962年(昭和37年)に改築されたもので、青島らしい南国風の意匠が凝らされています。改札口は開放的で、駅員は配置されていません。切符の購入は、駅に設置された自動券売機を利用するか、ICカード乗車券「SUGOCA」などの利用が可能です。待合室には、ベンチや時刻表、運賃表などが設置されており、旅の合間の休息に適した空間となっています。

青島駅の周辺は、亜熱帯の植物に覆われた青島という島が最も有名な観光スポットです。この島は、鬼の洗濯板と呼ばれる独特な地形が特徴で、国の名勝及び天然記念物に指定されています。島内には、青島神社があり、縁結びや安産祈願で有名です。また、駅の近くには青島フィッシャーマンズワーフ AOSHIMA BEACH PARKがあり、新鮮な海の幸を楽しめるレストランや、お土産店、カフェなどが集まっています。

周辺情報

青島

青島駅の目の前に広がる青島は、「鬼の洗濯板」と呼ばれる波状岩で囲まれた神秘的な島です。この岩は、約700万年前から約600万年前の火山活動によって形成されたもので、その奇妙な形状が鬼が洗濯板として使ったという伝説を生んでいます。青島へは、駅前から伸びる青島大橋を渡ってアクセスできます。島内には、熱帯・亜熱帯植物園があり、約1,000種類もの植物が栽培されています。

青島神社

青島神社の創建は、第12代景行天皇の時代とも伝えられる古社です。主祭神は、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)豊玉毘売命(とよたまひめのみこと)で、夫婦神であることから縁結びの神様として信仰を集めています。また、安産祈願や航海安全の神様としても知られています。社殿は、熱帯植物に囲まれた朱塗りの美しい建物で、島全体の神秘的な雰囲気に溶け込んでいます。境内に立つ「天 の 磐 座(あまのいわくら)」は、パワースポットとして人気です。

青島フィッシャーマンズワーフ AOSHIMA BEACH PARK

青島駅のすぐ近くにある青島フィッシャーマンズワーフ AOSHIMA BEACH PARKは、海沿いに広がる複合施設です。ここでは、獲れたての新鮮な魚介類を味わえるレストランが複数あり、地元の味覚を堪能できます。また、お土産店では、宮崎県ならではの特産品や、青島にちなんだグッズなどが販売されています。カフェでは、海を眺めながらリラックスした時間を過ごすことができます。週末やイベント時には、ライブイベントなども開催され、賑わいを見せます。

その他の周辺施設

青島駅周辺には、この他にも民宿やホテルが点在しており、宿泊施設も充実しています。また、レンタサイクル店もあり、青島周辺を気軽に散策するのに便利です。駅周辺の道路には飲食店やコンビニエンスストアもいくつかあり、ちょっとした買い物や食事にも困ることはありません。

感想

南国情緒あふれる駅

青島駅に降り立つと、まず感じるのはその南国らしい雰囲気です。駅舎のデザインはもちろん、駅前を彩るヤシの木や鮮やかな花々が、非日常感を演出してくれます。駅員がいない無人駅であることも、どこかのどかでゆったりとした空気感を生み出しており、都会の喧騒を忘れさせてくれます。ホームに立ち、遠くに見える海を眺めているだけでも、心地よい気分になります。

アクセスの良さ

青島駅の最大の魅力の一つは、青島へのアクセスの良さです。駅を出てすぐ目の前に青島が見え、歩いて数分で青島大橋を渡ることができます。これは、荷物が多い場合や、時間に限りがある旅行者にとって非常に便利です。また、青島フィッシャーマンズワーフ AOSHIMA BEACH PARKもすぐ近くにあるため、駅に到着してからすぐに食事や買い物を楽しむことができます。

写真映えするスポット

青島駅とその周辺は、写真映えするスポットが満載です。駅舎自体もユニークなデザインで、南国らしい風景との組み合わせは、魅力的な写真が撮れるでしょう。青島大橋を渡る様子や、鬼の洗濯板を背景にした記念撮影は、多くの観光客が楽しんでいます。青島神社の朱塗りの社殿も、絵になる光景です。

日南線ならではの魅力

日南線は、沿線に美しい海岸線が広がるローカル線として知られています。青島駅もその一部であり、電車からの車窓の景色も期待できます。特に、宮崎駅から青島駅にかけては、太平洋を眺めながらの走行が楽しめます。日南線に乗車することで、ゆっくりと風景を味わいながら旅をするという、鉄道旅ならではの魅力を満喫できます。

課題と期待

無人駅であるため、遅延や運休などの情報がリアルタイムで把握しにくいという側面もあります。また、冬場などは風が強く、体感温度が低くなることもあります。しかし、これらの課題を補って余りある魅力が青島駅にはあります。今後は、Wi-Fi環境の整備や、多言語対応の案内表示の拡充など、さらなる観光客誘致に向けた取り組みが期待されます。

まとめ

九州旅客鉄道 日南線 青島駅は、南国情緒あふれる風光明媚な駅です。駅舎のデザイン、鬼の洗濯板に囲まれた青島、そして縁結びで有名な青島神社など、多くの観光資源に恵まれた立地にあります。駅からのアクセスが非常に良く、青島への玄関口として重要な役割を果たしています。無人駅ならではのゆったりとした雰囲気と、日南線沿線の美しい車窓の景色も、この駅の魅力を高めています。写真映えするスポットも豊富で、思い出に残る旅の拠点となることでしょう。

青島フィッシャーマンズワーフ AOSHIMA BEACH PARKでのグルメ、青島神社のパワースポット巡り、そして鬼の洗濯板の奇岩の観察など、多様な楽しみ方ができるのが青島駅周辺の魅力です。

日南線に乗って訪れることで、鉄道旅の醍醐味を存分に味わうことができます。都会の喧騒を離れ、のんびりとした時間を過ごしたい方自然や神秘的な風景に触れたい方には、ぜひ訪れていただきたい駅です。

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