久慈

東日本旅客鉄道 八戸線 久慈駅 詳細・周辺情報・まとめ

久慈駅の概要

東日本旅客鉄道(JR東日本)が運営する八戸線に位置する久慈駅は、岩手県久慈市の中心部に位置する主要駅です。八戸線は、青森県八戸駅と岩手県盛岡駅を結ぶJR東日本の路線ですが、久慈駅は八戸線と三陸鉄道リアス線が乗り入れる重要な結節点となっています。1935年(昭和10年)に開業して以来、地域住民の通勤・通学、観光客の移動手段として、そして地域の物流拠点として、長きにわたり重要な役割を担ってきました。

駅舎は、2011年(平成23年)の東日本大震災からの復興の象徴としても、温かいデザインで再建されました。木材を多用した温かみのあるデザインは、訪れる人々を優しく迎えます。駅構内には、みどりの窓口、自動券売機、待合室、トイレなどが整備されており、利用者の利便性を高めています。また、駅周辺には商業施設や公共施設が集中しており、駅を中心に街が形成されていると言っても過言ではありません。

駅構造と設備

ホーム

久慈駅は、相対式ホーム2面2線を持つ地上駅です。ホームは高架化されておらず、地上に位置しています。2つのホームは、跨線橋で結ばれています。1番線は主に八戸方面への列車、2番線は宮古方面(三陸鉄道リアス線)への列車が発着します。

  • 1番線:八戸方面
  • 2番線:宮古方面(三陸鉄道リアス線)

各ホームには、屋根が設置されており、雨天時でも快適に利用できます。また、ホーム上には案内表示が分かりやすく掲示されており、初めて利用する方でも迷うことなく乗車できます。

駅舎

久慈駅の駅舎は、2011年の東日本大震災で被災した旧駅舎に代わり、2015年(平成27年)に新駅舎として生まれ変わりました。駅舎は、地域材である木材をふんだんに使用した、温かみのあるデザインが特徴です。屋根には、太陽光発電システムが設置されており、環境にも配慮した設計となっています。

駅舎内には、以下の設備が整っています。

  • 改札口:自動改札機が設置されており、スムーズな改札通過が可能です。
  • みどりの窓口:JRの切符や定期券の購入、座席指定券の予約などができます。
  • 自動券売機:JR線、三陸鉄道線の切符購入が可能です。
  • 待合室:冷暖房完備の快適な待合室があり、電車の待ち時間をリラックスして過ごせます。
  • トイレ:清潔で使いやすいトイレが設置されています。
  • 駅長室:駅の運営・管理の中心となっています。

また、駅構内には地元特産品などを扱う売店や軽食コーナーもあり、乗車前後のひとときを豊かにしてくれます。

周辺情報

駅周辺の施設

久慈駅は、久慈市の中心部に位置しており、駅周辺には様々な施設が集まっています。

  • 商業施設:駅ビルはありませんが、駅のすぐ近くにはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどがあり、日用品の購入に便利です。また、駅周辺には商店街が広がり、昔ながらの商店から新しいお店まで、様々なお店が軒を連ねています。
  • 公共施設:久慈市役所、久慈警察署、久慈市文化会館(ユイット)などが駅の徒歩圏内にあり、行政手続きや文化活動の拠点となっています。
  • 金融機関:銀行や郵便局なども駅周辺に点在しており、生活に必要な手続きをスムーズに行えます。

観光スポット

久慈駅は、久慈市を訪れる観光客にとっての玄関口です。駅周辺には、久慈市ならではの魅力的な観光スポットが点在しています。

  • 琥珀博物館・久慈琥珀博物館:久慈市は、国内有数の琥珀の産地として知られています。久慈琥珀博物館では、久慈で採掘された貴重な琥珀の数々を展示しており、その歴史や魅力を学ぶことができます。駅からは徒歩でアクセス可能です。
  • 小袖海岸:NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の舞台となったことで全国的に有名になった小袖海岸は、久慈駅からバスでアクセスできます。断崖絶壁と太平洋の荒波が織りなす景観は、訪れる人々を魅了します。
  • 久慈サンシャインパーク:夏にはプールや流れるプールなどが楽しめるレジャースポットです。家族連れで賑わいます。
  • 久慈市まちなか交流プラザ「モジー」:駅に隣接しており、情報発信拠点として、久慈市の魅力を発信しています。お土産店やカフェも併設されています。

また、三陸鉄道リアス線を利用すれば、三陸海岸の美しい景色を眺めながら、宮古方面や釜石方面へと足を延ばすことも可能です。

グルメ

久慈駅周辺には、地元ならではの美味しいグルメを楽しめる飲食店も充実しています。

  • 海産物:太平洋に面した久慈市では、新鮮な海の幸を堪能できます。特に、ウニやイカ、サンマなどは旬の時期に訪れると格別です。駅周辺の飲食店では、これらの新鮮な魚介類を使った海鮮丼や寿司、浜焼きなどを味わえます。
  • 久慈まめぶ汁:久慈地域の郷土料理であるまめぶ汁は、独特の食感と素朴な味わいが特徴です。小麦粉で作った団子(まめぶ)と、季節の野菜や鶏肉などを煮込んだ温かい汁物で、寒い時期に体が温まります。
  • 地酒:岩手県は地酒の宝庫でもあります。久慈駅周辺の飲食店や酒屋で、地元の蔵元が造る美味しい地酒を味わうことができます。

まとめ

JR八戸線と三陸鉄道リアス線の結節点である久慈駅は、単なる交通の要衝にとどまらず、地域の生活・文化・観光の中心として機能しています。新しく生まれ変わった駅舎は、木材を活かした温かいデザインで、訪れる人々を優しく迎えます。駅周辺には、生活に必要な商業施設や公共施設が充実しており、利便性の高い環境です。

また、久慈駅を拠点とすることで、琥珀や小袖海岸といった久慈市ならではの観光スポットへのアクセスも容易です。さらに、新鮮な海産物やまめぶ汁といった郷土料理を堪能できるグルメも魅力の一つです。

鉄道ファンにとっては、JRと三陸鉄道という異なる鉄道会社の列車が発着する様子を見ることができるだけでなく、レトロな雰囲気漂う三陸鉄道の旅も楽しむことができます。『あまちゃん』のファンはもちろんのこと、東北の豊かな自然や温かい人情に触れたい方にとって、久慈駅は訪れる価値のある魅力的な場所と言えるでしょう。

久慈駅は、これからも地域にとってなくてはならない存在として、多くの人々の移動と交流を支え続けていくことでしょう。

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